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Fruit Batsエリック・D・ジョンソンが紡ぐインディー・フォークの軌跡

🗓 2026年8月14日

アメリカの音楽シーンにおいて、繊細なメロディと深い洞察力を持つ楽曲で知られるのがFruit Bats(フルーツ・バッツ)です。1997年にシカゴで結成されたこのプロジェクトは、シンガーソングライターであるエリック・D・ジョンソンのソロプロジェクトとしての側面を強く持っています。多彩なミュージシャンをゲストに迎えながら、フォークロックやインディー・フォーク、オルタナティブ・カントリーを融合させた独自のサウンドを展開してきました。

Key Facts

  • 中心人物:エリック・D・ジョンソン(唯一の固定メンバー)
  • 音楽ジャンル:インディー・フォーク、フォークロック、オルタナティブ・カントリー
  • 活動拠点:アメリカ合衆国イリノイ州シカゴで始動
  • 主要レーベル:Sub Pop、Merge Records、Easy Soundなど
  • 特筆すべき活動:The Shinsのメンバーとしての活動や、Bonny Light Horsemanでのグラミー賞ノミネート

結成からSub Pop時代までの歩み

エリック・D・ジョンソンは、もともとシカゴの「Old Town School of Folk Music」でギターやバンジョーを教えていた音楽教育者であり、同時に「I Rowboat」というバンドでも活動していました。Fruit Batsは、1997年頃に彼が4トラックレコーダーで制作していたホームレコーディング作品に、冗談半分で付けた名前が始まりでした。

その後、実験的フォークグループ「Califone」への参加を経て、彼らのレーベルであるPerishable Recordsから2001年にデビューアルバム『Echolocation』をリリース。これを機にライブ活動を開始し、Modest MouseやThe Shinsといった著名なバンドのサポートアクトとして経験を積みました。

2002年には名門Sub Pop Recordsと契約し、2003年に『Mouthfuls』をリリース。このアルバムに収録された「When U Love Somebody」は、映画『Youth in Revolt』に使用されたほか、多くのアーティストにカバーされる代表曲となりました。2005年には『Spelled in Bones』をリリースし、全米ネットワークテレビへの出演や、Sundance映画祭でのパフォーマンスなど、活動の幅を広げていきました。

音楽的成長と一時的な休止

2006年末から2010年にかけて、ジョンソンは人気バンド「The Shins」の一員としてツアーに参加しました。彼はこの経験を「人生を変える出来事」と振り返っており、成功しているバンドの楽曲構造やコネクティビティを学んだことが、その後のFruit Batsの創作活動に大きな影響を与えたと語っています。

2009年にリリースされた『The Ruminant Band』では、それまでのスタイルから脱却し、ギター主体の骨太なフォークロックサウンドへと進化。批評家からも高い評価を受け、音楽的な転換点となりました。2011年には、Billboard Heatseekersチャートでトップ15入りを果たした『Tripper』をリリースし、キャリアのピークを迎えます。

しかし、2013年11月、ジョンソンはFruit Batsの解散を表明。ポートランドでの完売公演をもって一度活動に区切りをつけ、その後は「EDJ」名義でアルバムをリリースしていましたが、本質的にはFruit Batsの延長線上にある作品でした。

再始動とMerge Recordsでの飛躍

2015年、ジョンソンは「過去の曲たちが恋しい」という思いから、Instagramを通じてバンドの再始動を宣言しました。My Morning Jacketのツアーサポートをきっかけにライブ活動を本格的に再開し、2016年には『Absolute Loser』をリリース。特に「Humbug Mountain Song」はSpotifyで5,900万回以上の再生数を記録する大ヒットとなりました。

2018年にはMerge Recordsに移籍し、2019年に『Gold Past Life』をリリース。この作品はBillboardのチャートにランクインし、批評的にも絶賛されました。また、同時期に結成したユニット「Bonny Light Horseman」では、グラミー賞に2部門ノミネートされるなど、ソングライターとしての評価を不動のものにしました。

近年の活動では、Smashing Pumpkinsのアルバム『Siamese Dream』の全曲カバー(2020年)や、パンデミック中にリモート録音された『The Pet Parade』(2021年)など、挑戦的な作品を次々と発表しています。2022年には20年のキャリアを総括するコンピレーションアルバムをリリースし、世界的なツアーを敢行しました。

音楽スタイルと影響を受けたアーティスト

Fruit Batsのサウンドは、初期のローファイなインディー・アメリカーナから、近年のディスコの影響を受けた洗練されたポップスまで、時代と共に変遷しています。ジョンソンは、70年代から80年代のトップ40ラジオのヒット曲に強い影響を受けており、The Velvet Underground、The Beatles(ホワイトアルバム)、Joni Mitchell、Talk Talkなどを挙げています。

また、彼は熱狂的なGrateful Deadのファン(Deadhead)であり、ライブで彼らの楽曲をカバーしたり、Phil Lesh and Friendsなどの関連プロジェクトにゲスト参加したりするなど、ジャムバンド文化への深い敬愛を示しています。さらに、プリンスの音楽性についても歌詞の中で言及するなど、ジャンルに捉われない幅広い音楽的関心を持っています。

ディスコグラフィー概要

Fruit Batsの主要なスタジオアルバムの変遷を以下にまとめます。

Fruit Bats 主要スタジオアルバム一覧
リリース年 アルバムタイトル レーベル
2001 Echolocation Perishable Records
2003 Mouthfuls Sub Pop
2005 Spelled in Bones Sub Pop
2009 The Ruminant Band Sub Pop
2011 Tripper Sub Pop
2016 Absolute Loser Easy Sound
2019 Gold Past Life Merge Records
2021 The Pet Parade Merge Records
2023 A River Running to Your Heart Merge Records

Frequently Asked Questions

Fruit Batsはバンドですか、それともソロプロジェクトですか?

基本的にはエリック・D・ジョンソンのソロプロジェクトです。彼は唯一の固定メンバーであり、スタジオ録音やライブパフォーマンスの際には、その都度異なるミュージシャンが参加する形態をとっています。

エリック・D・ジョンソンは他のバンドでも活動していますか?

はい。過去にThe Shinsのメンバーとして活動していたほか、Josh Kaufman、Anais Mitchellと共に結成したBonny Light Horsemanというグループで活動し、グラミー賞にノミネートされました。

代表曲は何ですか?

初期の代表曲としては、多くのアーティストにカバーされた「When U Love Somebody」が挙げられます。また、近年のストリーミングヒット曲としては「Humbug Mountain Song」が非常に有名です。

音楽的なルーツは何ですか?

70〜80年代のポップス、The BeatlesやJoni Mitchellなどのシンガーソングライター、そしてGrateful Deadのようなジャムバンドの影響を強く受けています。

なぜ一度活動を休止したのですか?

2013年に解散を表明しましたが、後にジョンソン自身がそれを「キャリアを停滞させる動きだった」と振り返っています。2015年には、過去の楽曲への愛着から活動を再開しました。

References

  1. "Photo Essay: Fruit Bats @ the Bluebrid Theater". The Know. . September 23, 2011. Archived from the original on July 7, 2017. Retrieved July 7, 2017.
  2. "Fruit Bats make first trip to Savannah for Revival Fest". September 10, 2015.[]
  3. Pug, Joe (January 31, 2020). "Eric D Johnson interview". The Working Songwriter.
  4. Berry, JM (June 9, 2016). "Huichica Music Festival Returns to Gunbun June 10 and 11".
  5. "TRG Music Listings". Chicago Reader. March 29, 2001.
  6. Consequence of Sound (August 2, 2011). "Check Out: The Decemberists cover Leonard Cohen, Fruit Bats".
  7. "Fruit Bats: The Aquarium Drunkard interview". Aquarium Drunkard. March 1, 2021.
  8. "Osiris Podcast". Osiris Media. March 2, 2021.
  9. "Metacritic". . August 4, 2009.
  10. "Pickathon 2010". 2010.