The Irish RSW Pelagic Trawler Brendelen SO709[1] in Skagen harbour
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トロール漁船の仕組みと歴史伝統的な漁法から現代のスーパー trawler まで

🗓 2026年8月6日

トロール漁船とは、巨大な網(トロール網)を海中で曳航し、魚を効率的に捕獲するために設計された商業用漁船のことです。この漁法は、網を海底に沿って引く「底曳き」や、中層の特定の深さで引く「中層曳き」などがあり、一度に大量の魚を獲ることが可能です。船の規模は、わずか30馬力の小型船から、10,000馬力を誇る巨大な工場船まで多岐にわたります。

現代のトロール漁では、岩場を乗り越えられるようゴム製の車輪を備えた「ロックホッパー」などの特殊な漁具が使われるほか、一度に複数の網を曳航するダブルリグやマルチリグといった高度な運用も行われています。

Key Facts

  • 基本原理: 船の後方や側面に網を吊るし、水中で曳航して魚を追い込む漁法。
  • 歴史的転換点: 19世紀のブリクサムでの設計改良と、その後の蒸気機関の導入が産業を拡大させた。
  • 多様な形式: 網を出す位置によって「サイドトロール(舷側)」と「スターントロール(船尾)」に大別される。
  • 現代の設備: 冷凍設備を備えたフリーザー船や、魚群探知機などの電子機器による効率化が進んでいる。
  • 安全性: 高い生産性と引き換えに、作業環境における事故リスクが高い職業である。

トロール漁船の進化と歴史

帆船時代とブリクサムの革新

トロール漁の原型は17世紀の北海で活躍した「ドッガー(Dogger)」という頑丈な帆船に遡ります。しかし、近代的なトロール漁の基礎を築いたのは、19世紀のイギリス・ブリクサムの漁師たちでした。彼らは資源の枯渇に伴い、より遠方の深海へ向かうため、速度と耐久性を兼ね備えた洗練された設計の船を開発しました。これにより、大規模な遠洋漁業が可能となり、グリムズビーなどの港町が世界最大の漁港へと急成長しました。

Painting of A Brixham trawler by William Adolphus Knell. The painting is now in the National Maritime Museum.
Trawlers between 1840 and 1850

蒸気機関の導入による産業化

1870年代に入ると、蒸気機関を搭載した漁船が登場します。1877年には世界初のスクリュー推進式蒸気トロール船「パイオニア号」が誕生しました。蒸気船は帆船よりも大型化でき、天候や潮の流れに左右されず高速で移動できたため、漁場での滞在時間を増やし、鮮度の高い魚を迅速に港へ届けることが可能になりました。これにより、漁業は個人の営みから大規模な産業へと変貌しました。

近代化とスーパー trawler の登場

第二次世界大戦後、漁船の設計はさらに進化しました。1947年には冷凍設備と船尾ランプを備えた船が登場し、1953年には大型の「フェアトライ号」が就役したことで、一度に最大60トンもの漁獲が可能な「スーパー trawler」の時代が幕を開けました。また、冷戦期には一部の漁船が電子機器を搭載し、他国の活動を監視するスパイ船として利用された歴史もあります。

トロール漁船の種類と分類

漁船は、使用する漁具や構造、目的によって以下のように分類されます。

漁具による分類

  • アウトリガー・トロール船: マストから伸びるブーム(アウトリガー)を使用して網を曳航します。
  • ビーム・トロール船: 頑丈な梁(ビーム)で網口を広げる中型船で、主に底曳きに使用されます。
  • オッター・トロール船: 「オッターボード」という板を用いて網を水平に広げます。中層・底層の両方で運用され、現代の主流となっています。
  • ペア・トロール船: 2隻の船が協力して1つの大きな網を曳航し、船の間隔を保つことで網口を広げます。
Trawler classifion by the type of gear and standard length [20]

構造と運用による分類

  • サイドトロール船: 船の側面に網を投入します。かつての北大西洋で主流でしたが、現在は減少しています。
  • スターントロール船: 船尾から網を投入・回収します。効率的に大量の漁獲物を引き上げられるため、現代の大型船に多く採用されています。
  • フリーザー船(冷凍船): 船内に冷凍設備を持ち、漁獲物を即座に保存できるため、長期の遠洋航海が可能です。
  • ウェットフィッシュ船: 氷を用いて魚を鮮度保持する船で、水揚げ港に近い海域で活動します。
An Icelandic stern trawler

現代の技術と安全性

現代のトロール船は、高度に機械化されています。ギルソン・ウィンチなどの強力な巻き上げ機や、網の充填率を知らせるキャッチセンサー、精密な魚群探知機が導入されており、経験だけでなくデータに基づいた漁業が行われています。

A net mensurations system using acoustic sensors which measure the depth and opening of the trawl net.

一方で、作業環境の危険性は依然として大きな課題です。例えば、アラスカ海域で活動する底曳き網漁船の統計では、死亡事故のリスクが一般労働者の平均よりも極めて高いことが報告されており、安全対策の重要性が強調されています。

トロール漁船のまとめ

トロール漁船の主要タイプ比較
タイプ 主な特徴 主な運用方法 主なメリット
オッター・トロール オッターボードで網を拡張 中層・底層 汎用性が高く、大型化が可能
ビーム・トロール 金属製の梁で網口を固定 底層 底質の悪い海域でも安定して曳航
スターントロール 船尾ランプから回収 全般 大量の漁獲物を効率的に回収
フリーザー船 船内冷凍・加工設備あり 遠洋 長期航海と品質保持が可能

Frequently Asked Questions

トロール漁と他の漁法の違いは何ですか?

トロール漁は、網を水中で「曳航(ひきずり)」して魚を追い込む能動的な漁法です。一方、定置網のように網を設置して魚が来るのを待つ漁法とは根本的に異なります。

「スーパー trawler」とはどのような船ですか?

非常に大型の船体を持ち、大量の漁獲を可能にする強力なウィンチと、船内で魚を処理・冷凍できる工場設備を備えた超大型漁船のことです。

底曳き網(ボトムトロール)による環境への影響はありますか?

網を海底で引くため、海底の地形や生態系に影響を与える可能性があります。そのため、現代ではゴム製の車輪を付けるなど、影響を軽減する工夫や規制が行われています。

なぜサイドトロールからスターントロールに移行したのですか?

船尾から網を回収するスターントロールの方が、より大きな網を扱いやすく、また漁獲物をデッキに引き上げる際の効率と安全性が格段に向上したためです。

現代のトロール船で使われている電子機器にはどのようなものがありますか?

魚群探知機(フィッシュファインダー)のほか、網の開き具合や深さを測定する音響センサー、網の中にどれだけ魚が入ったかを知らせるキャッチセンサーなどが活用されています。

References

  1. F/V Brendelen Vessel details and current position.
  2. Vespe, Michele; Gibin, Maurizio; Alessandrini, Alfredo; Natale, Fabrizio; Mazzarella, Fabio; Osio, Giacomo C. (30 June 2016). "Mapping EU fishing activities using ship tracking data". Journal of Maps. 12: 520–525. :1603.03826. :2016JMaps..12S.520V. :10.1080/17445647.2016.1195299.  1744-5647.  7561749.
  3. Main Map of fishing activities In: Vespe, M., Gibin, M., Alessandrini, A., Natale, F., Mazzarella, F. and Osio, G.C. (2016) "Mapping EU fishing activities using ship tracking data". Journal of Maps, 12(sup1): 520–525. :10.1080/17445647.2016.1195299.
  4. Oxford Companion to Ships and the Sea, p. 256
  5. Fagan 2008
  6. Days out: "Gone fishing in Grimsby"[] , 8 September 2002
  7. "A brief history of Grimsby". localhistories.org. 14 March 2021.
  8. "Great Grimsby". UK Genealogy Archives.
  9. "History of a Brixham trawler". JKappeal.org. 2 March 2009. Archived from the original on 2 December 2010. Retrieved 13 September 2010.
  10. "Pilgrim's restoration under full sail". BBC. Retrieved 2 March 2009.

📸 フォトギャラリー

The Irish RSW Pelagic Trawler Brendelen SO709[1] in Skagen harbour
Fishing intensity extracted from Automatic Identification System data of EU trawlers greater than 15 metres in length, in the period October 2014 – September 2015[2] (see Main Map for full resolution[3])
Painting of A Brixham trawler by William Adolphus Knell. The painting is now in the National Maritime Museum.
Trawlers between 1840 and 1850
Armed trawler HNoMS Honningsvåg off Iceland
Decca Navigator (Mark 21) and Decca Track Plotter (the forerunners of modern GNSS navigation and plotting equipment) on the bridge of this (rather dated) trawler.
A net mensurations system using acoustic sensors which measure the depth and opening of the trawl net.
Automatic knives for filleting fish
Trawler classifion by the type of gear and standard length [20]
This small shrimp trawler uses outriggers, with a forward deckhouse and aft working deck.
ภาพประกอบบทความ
An Icelandic stern trawler
RV Celtic Explorer, a bottom trawler used for research