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FAコミュニティ・シールドの歴史と仕組みイングランドサッカーの伝統的な開幕戦

🗓 2026年8月8日

イングランドのサッカーシーズンが幕を開ける際、ファンの注目を集めるのがFAコミュニティ・シールドです。これは、前シーズンのプレミアリーグ王者とFAカップ優勝者が激突する、いわば「スーパーカップ」に相当する伝統的な一戦です。単なる試合以上の意味を持つこの大会は、地域のコミュニティ支援や慈善活動への貢献という重要な役割を担っています。

Key Facts

  • 開催目的: プレミアリーグ王者とFAカップ王者の対戦によるシーズン開幕の披露と、慈善活動への資金調達。
  • 現在の王者: クリスタルパレス(2025年大会でリヴァプールをPK戦の末に撃破)。
  • 最多優勝チーム: マンチェスター・ユナイテッド(計21回)。
  • 主な会場: ウェンブリー・スタジアム(1974年以降の基本会場)。
  • 特筆ルール: 通常の大会より多い最大6名の交代枠が認められている。

大会の概要と社会的な意義

FA(イングランドサッカー協会)が主催するこの試合は、チケット代やプログラムの売上金を通じて、全英のコミュニティ活動やチャリティ団体を支援しています。具体的には、FAカップ1回戦以降に進出した124クラブがそれぞれ指定した慈善プロジェクトに資金が分配され、残りの金額はFAのナショナル・チャリティ・パートナーに寄付される仕組みです。

もし同一チームがリーグ戦とFAカップの両方で優勝(ダブル)を達成した場合は、プレミアリーグの2位チームが対戦相手として選出されます。

変遷する歴史と名称の変更

この大会のルーツは1898年に始まった「シェリフ・オブ・ロンドン・チャリティ・シールド」にあります。当初はアマチュアとプロの対抗戦という形式でしたが、1908年に現在の前身となる「FAチャリティ・シールド」へと移行しました。1908年の第1回大会では、マンチェスター・ユナイテッドがクイーンズパーク・レンジャーズを破り、初代王者に輝いています。

その後、1930年頃に「リーグ王者対FAカップ王者」という現在の基本フォーマットが定着しました。しかし、初期にはイングランド代表チームが出場したり、参加を辞退したチームの代わりに下位リーグの王者が招待されたりと、形式が不安定な時期もありました。1974年になってようやく、ウェンブリー・スタジアムでの開催と現在の形式が正式に制度化されました。

2002年には、チャリティ資金の運用に関する透明性の欠如が指摘されたことを受け、名称を「チャリティ・シールド」から現在の「コミュニティ・シールド」へと変更しました。最初の新名称大会では、アーセナルがリヴァプールを1-0で下しています。

象徴的なトロフィーとルール

大会の象徴であるシールド(盾)は、2002年にトーマス・ライト社によって製作されました。また、2016年には1966年ワールドカップ優勝50周年を記念して、1908年当時のオリジナルシールドが復元されました。この復元されたトロフィーはオークションにかけられ、得られた4万ポンドががん研究のための「ボビー・ムーア基金」に寄付されました。

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試合ルールは基本的にプレミアリーグに準拠していますが、交代人数に特例があり、最大6名まで交代が可能です。また、90分で決着がつかない場合は、延長戦なしで直接PK戦に移行して勝者を決定します。

大会のステータス:親善試合か、公式戦か

この試合の重要性については、指導者の間でも意見が分かれています。一部の監督や評論家は、プレシーズンの調整目的である「豪華な親善試合」に過ぎないと捉えています。かつてのアレックス・ファーガソン監督は、フィットネスを確認するための「バロメーター」として活用していたと述べています。

一方で、シーズン最初の公式タイトルとして最大限の敬意を払う監督も多くいます。クラウディオ・ラニエリ監督やアントニオ・コンテ監督は、トロフィーがかかった公式戦である点を強調し、全力で臨むべき試合であると主張しました。また、ペップ・グアルディオラ監督は、これを「シーズン最初の決勝戦」と表現しています。

主要記録と開催地

歴代の成績では、マンチェスター・ユナイテッドが最多の21回(単独優勝17回、分け合い4回)の優勝を誇ります。次いでアーセナル、リヴァプール、エヴァートンが多くのタイトルを獲得しています。特筆すべき記録として、ブライトン&ホーブ・アルビオンは、リーグやFAカップを制することなく、このシールドのみを制した唯一のクラブ(1910年)として知られています。

会場については、初期はスタンフォード・ブリッジやハイベリーなど様々なスタジアムを転々としていましたが、1974年以降はウェンブリー・スタジアムが定例の舞台となりました。ただし、2022年のように他大会との兼ね合いでキング・パワー・スタジアムへ変更されることがあり、2026年大会もプリンシパリティ・スタジアムでの開催が予定されています。

主要チームの優勝回数(上位)
チーム名 合計優勝回数 内訳(単独 / 分け合い)
マンチェスター・ユナイテッド 21 17 / 4
アーセナル 17 16 / 1
リヴァプール 16 11 / 5
エヴァートン 9 8 / 1
マンチェスター・シティ 7 7 / 0

Frequently Asked Questions

コミュニティ・シールドに出場できる条件は何ですか?

原則として、前シーズンのプレミアリーグ優勝チームとFAカップ優勝チームが出場します。もし同一チームが両タイトルを獲得した場合は、プレミアリーグの2位チームが招待されます。

なぜ「チャリティ」から「コミュニティ」に名前が変わったのですか?

2002年にチャリティ委員会から、資金分配の遅延や収益配分の不透明さについて指摘を受けたため、運営体制の刷新とともに名称が変更されました。

試合が引き分けになった場合はどうなりますか?

1993年以降は、引き分けの場合にすぐにPK戦を行い、勝者を決定するルールとなっています。それ以前の時代には、タイトルを両チームで分け合う(共有する)ことがありました。

この試合の収益はどのように使われますか?

チケット販売やプログラムの収益は、FAカップ1回戦以降に進出した124クラブが指定する慈善団体やプロジェクトに分配されます。また、残りの資金はFAの公式チャリティパートナーに寄付されます。

交代枠に特別なルールはありますか?

はい。通常の大会では5名までの交代が一般的ですが、コミュニティ・シールドでは最大6名までの交代が認められています。

References

  1. Leicester City have hosted the match twice, at different stadia.
  2. The home of the current holders, at the time