20世紀初頭の文学シーンにおいて、想像力の限界を押し広げた人物がエドガー・ライス・バロウズです。彼は、野生の王国を舞台にした「ターザン」や、火星を舞台にした「ジョン・カーター」など、現代のSFやファンタジーの礎となる数多くの物語を世に送り出しました。単なる作家に留まらず、自身の作品をブランド化させた先駆的なクリエイターでもありました。
Key Facts
- 代表作:『ターザン』シリーズ(全24巻)、『バーソーム(火星)』シリーズ(全11巻)
- 活動期間:1911年から1950年まで、多作な執筆活動を展開
- ジャンル:冒険、ファンタジー、プランタリー・ロマンス(惑星ロマンス)、ソフトSF、西部劇など
- 軍歴:アメリカ陸軍に所属し、インド人戦争や第一次・第二次世界大戦に関与
- 栄誉:1975年にインクポット賞を授与(没後)
想像力を形にした多彩な文学世界
バロウズの最大の功績は、読者を日常から切り離し、未知の世界へと誘う圧倒的な世界観の構築にあります。特に、地球の内部に空洞の世界があるとする「ペルルシダー」シリーズや、失われた世界を描いた「カスパック」三部作など、ロストワールド(失われた世界)という概念を定着させました。
彼の作品は、単なる空想に留まらず、剣と惑星が融合した「ソード&プラネット」という独自のサブジャンルを確立しました。これにより、後のスペースオペラや現代のファンタジー作品に多大な影響を与えています。
バロウズは自身のアイデンティティや作品への愛着を、視覚的なシンボルとしても表現していました。彼の蔵書票(ブックプレート)には、ターザンが火星を手に持つ様子や、彼の人生を彩る様々な象徴が描かれており、その創造的な精神を物語っています。

波乱に満ちた私生活と経歴
1875年にイリノイ州シカゴで生まれたバロウズは、作家としての顔を持つ一方で、激動の時代を駆け抜けた軍人としての側面も持っていました。1890年代から1940年代にかけて、アメリカ陸軍の士官候補生や騎兵隊員、さらには戦時特派員として、さまざまな紛争地や戦地に身を置いていました。
私生活では、二度の結婚と離婚を経験しています。最初の妻エマとは1934年に離婚し、その後、元女優のフローレンス・ギルバートと結婚しました。フローレンスとの出会いは、映画『ターザンの新冒険』の制作を通じて共同設立した「バロウズ・ターザン・エンタープライズ」での活動がきっかけでした。
バロウズは自身の作品の権利管理にも非常に熱心であり、そのこだわりは書簡などの記録からも見て取れます。例えば、自身の蔵書票のデザインに込めた意味を詳細に説明した手紙などが残されており、作家としての矜持が伺えます。

主要作品のまとめ
バロウズが遺した膨大な作品群は、大きく分けていくつかの象徴的なシリーズに分類されます。
| シリーズ名 | 主な舞台・特徴 | 代表的な作品 |
|---|---|---|
| ターザン | アフリカのジャングル | 『人猿ターザン』 |
| バーソーム | 火星(バーソーム) | 『火星の姫』 |
| ペルルシダー | 地球の内部世界 | 『地球の中央』 |
| ヴィーナス | 金星 | 『金星の海賊』 |
| カスパック | 時代に取り残された地 | 『時を忘れた地』 |
Frequently Asked Questions
バロウズが最も影響を与えたジャンルは何ですか?
主に「プランタリー・ロマンス(惑星ロマンス)」や「ソード&プラネット」というジャンルを確立しました。これは、未知の惑星で剣などの原始的な武器を用いて戦う物語であり、後のSF作品に大きな影響を与えました。
ターザンシリーズは何冊ありますか?
バロウズ自身によって執筆されたターザンの小説は、全24冊に及びます。
作家以外にどのような経歴を持っていましたか?
アメリカ陸軍に所属し、騎兵隊員や少佐などの階級を経験しています。また、第二次世界大戦中には戦時特派員としても活動していました。
ジョン・カーターとはどのようなキャラクターですか?
バロウズの「バーソーム」シリーズの主人公であり、地球から火星へ転送され、その地で戦士として活躍する人物です。
バロウズの作品は現代でも映画化されていますか?
はい。ターザンはディズニー映画をはじめ数多くの映画やドラマになっていますし、ジョン・カーターも映画化されるなど、今なお世界中で愛され続けています。
References
- He later lived for many years in the Chicago suburb .
- A poem by Burroughs was published on October 15, 1910, in the Chicago Tribune as "by Normal Bean", and two more were published in the Tribune in 1914 and 1915. "Norman" was an All-Story typesetter's presumptive correction of "Normal". Burroughs used his own name for his other publications.
📸 フォトギャラリー

