Drilling mud degasser
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デガッサー脱気装置掘削泥水産出水処理真空脱気

デガッサー(脱気装置)の仕組みと石油・ガス産業における役割

🗓 2026年8月10日

石油・天然ガスのアップストリーム(上流)工程において、液体中に混入したガスを取り除くプロセスは極めて重要です。この役割を担うのがデガッサー(脱気装置)です。液体に溶け込んだガスや、微細な気泡として巻き込まれたガスを効率的に分離することで、設備の安全性を高め、環境負荷を低減させます。

主に掘削時に使用される泥水(ドリリングフルイド)の処理や、生産過程で発生する産出水の浄化など、用途に応じて異なるメカニズムの装置が使い分けられています。

Key Facts

  • 主目的:液体(泥水や産出水)から溶存ガスや巻き込まれた気泡を分離すること。
  • 除去対象:メタン、二酸化炭素(CO2)、硫化水素(H2S)などのガス。
  • 主な用途:掘削泥水システムの安定化および産出水の廃棄前処理。
  • 主要方式:真空方式、大気圧方式、および産出水専用の低圧分離方式。

掘削泥水におけるデガッサーの重要性

掘削作業中、泥水には地層からガスが混入することがあります。これらのガスが微細な気泡として液膜に包まれたまま残っていると、泥水の特性が変化し、掘削効率や安全性に影響を及ぼします。デガッサーは、こうした小さな気泡を強制的に分離させ、地表へ放出させる重要な役割を担っています。

泥水システムの一部として組み込まれたデガッサーを通すことで、メタンや硫化水素、二酸化炭素などの有害または可燃性のガスを効率的に除去し、安全な運用を可能にします。

Drilling mud degasser

デガッサーの種類と動作原理

処理目的や現場の状況に応じて、主に以下の3つのタイプが利用されています。

1. 真空脱気装置(Vacuum Tank Degasser)

最も一般的に利用される形式で、容器の形状は水平型、垂直型、または円筒型があります。内部に真空状態を作り出すことで、ガスを含んだ泥水を吸い込みます。泥水は内部のバッフルプレート(邪魔板)を通りながら薄い層状(層流)に広げられ、真空の力によってガスが強制的に分離されます。分離されたガスは真空ポンプによって回収され、フレアスタックや環境制御システムへと送られます。

2. 大気圧脱気装置(Atmospheric Degasser)

真空ポンプを使用せず、物理的な衝撃を利用して脱気を行う方式です。液体を水中ポンプのインペラ(羽根車)で加速させ、固定されたバッフルに衝突させることで液体の表面積を最大化します。これにより、ガスが自然に大気中へ放出される仕組みとなっています。

3. 産出水用デガッサー(Produced Water Degasser)

生産過程で得られた水(産出水)を廃棄する前の浄化工程で使用されます。低圧状態で運用することで、水中に溶け込んでいるメタンや二酸化炭素などの分離効率を高めています。設置場所は、生産セパレーターの直後(溶存ガス浮上法などの処理前)や、ハイドロサイクロン(遠心分離機)の後段となることが一般的です。

この装置は、十分な滞留時間を確保することでガスの放出を促すほか、後続の処理施設へ安定した流量を供給するためのサージドラム(緩衝タンク)としての機能も兼ね備えています。また、水面に浮上した油分を回収する装置や、底辺に堆積した砂などの固形物を除去する設備が併設されることもあります。処理後の水は海へ放出されるか、別の廃棄処理へと送られます。

デガッサーの機能比較まとめ

デガッサーの種類別特徴一覧
タイプ 主な原理 主な用途 特徴
真空脱気装置 真空圧による強制分離 掘削泥水 薄い液膜を形成させ効率的に脱気
大気圧脱気装置 高速衝突による表面積拡大 掘削泥水 インペラとバッフルによる物理的分離
産出水デガッサー 低圧保持と滞留時間の確保 産出水(廃棄前処理) 油分・固形物除去機能を併設する場合がある

Frequently Asked Questions

デガッサーで除去される主なガスは何ですか?

主にメタン、二酸化炭素(CO2)、および硫化水素(H2S)などの溶存ガスや巻き込まれた気泡が除去されます。

真空脱気装置はどのようにしてガスを分離しますか?

装置内部を真空状態にし、泥水をバッフルプレートで薄い層状に広げることで、ガスが液体から離脱しやすい環境を作り出し、ポンプでガスを吸い出します。

産出水用デガッサーに付随する追加機能にはどのようなものがありますか?

水面に溜まった油分を回収するオイルコレクションデバイスや、底に堆積した砂などの固形物を除去するための設備が備わっていることがあります。

大気圧脱気装置の仕組みを簡単に教えてください。

ポンプのインペラで液体を加速させ、それを固定バッフルに衝突させることで液体の表面積を増やし、ガスを大気中へ逃がす仕組みです。

産出水デガッサーはプロセスのどこに設置されますか?

一般的に、生産セパレーターの直後や、ハイドロサイクロンによる処理の後段に設置され、最終的な廃棄処理の前段階で機能します。

References

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