Paul Lynde in Dean Martin Presents the Golddiggers (1969)
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ディーン・マーティン・ショー1960年代を彩った伝説のバラエティ番組

🗓 2026年8月16日

1965年から1974年までNBCで放送されたディーン・マーティン・ショー」は、アメリカのテレビ史に刻まれる伝説的なバラエティ・コメディ番組です。全9シーズン、計264エピソードにわたって放送され、ホストを務めたディーン・マーティンの軽妙なスタイルと豪華なゲスト陣で、当時の視聴者を虜にしました。番組の象徴となったのは、彼のヒット曲「Everybody Loves Somebody」が流れるオープニングです。

Key Facts

  • 放送期間:1965年9月16日 〜 1974年4月5日(NBC)
  • 総エピソード数:264話(全9シーズン)
  • ホスト:ディーン・マーティン
  • 主な特徴:「酔いどれプレイボーイ」を演じたゆるいスタイルと、即興的なコメディ。
  • 派生番組:大人気となった「ディーン・マーティン・セレブリティ・ロースト」を生み出した。

型破りな制作背景とディーンのスタイル

実はディーン・マーティン自身、当初はこの番組への出演に消極的でした。映画出演やナイトクラブでの公演を優先したかった彼は、NBCに対し「週に1日(日曜日)しか働かない」「台本を読み上げるだけで歌いたくない時もある」といった、到底受け入れられないと思われる過酷な条件を提示しました。しかし、驚くべきことにNBCはこれらすべてを承諾し、番組が始動することとなりました。

この柔軟な契約のおかげで、彼は番組放送中も映画『マット・ヘルム』シリーズや『エアポート』などの作品に出演することができました。また、番組内での彼のスタイルは「飾らないこと」に重点が置かれていました。常にグラスを手に持ち、仕事に意欲のないプレイボーイを演じましたが、実際の中身はリンゴジュースだったと言われています。台本はキューカードで読み上げ、言い間違えや歌詞の忘れがあっても撮り直しをせず、そのまま放送するという手法が、かえって自然な魅力と笑いを生みました。

番組を彩った定番コーナーと演出

番組は音楽と笑いの絶妙なバランスで構成されていました。ディーンは毎回2曲のソロを披露し、そのうち1曲は本格的なバラードでした。また、ゲストとのメドレー形式のデュエットも定番で、中には笑いを誘うために書き下ろされた特別な歌詞が使われることもありました。

特に人気だったのが、ピアニストのケン・レーンを笑わせようとする即興ギャグです。ピアノの上に飛び乗るなどの身体的なコメディが盛り込まれ、時には仕掛けられた偽物のピアノが崩落するというドタバタ劇も繰り広げられました。さらに、「クローゼットのドア」を叩き、誰が出現するか分からないサプライズゲストが登場するコーナーは、ディーン自身の自然な反応を引き出すための演出として機能していました。

番組の締めくくりには、豪華なプロダクションナンバーや、ディーンがDJの「ディノ・ヴィノ」に変装して古いレコードに合わせて口パクをするコミカルなスケッチなどが披露されました。また、第8シーズンではMGMのミュージカル映画をオマージュしたメドレーが披露されるなど、多彩な演出が試みられました。

Paul Lynde in Dean Martin Presents the Golddiggers (1969)

視聴者層と社会的な影響

本番組はNBCの看板番組として、長らく木曜夜10時の枠を維持しました。興味深いことに、当時の調査ではブルーカラーよりもホワイトカラーの層に圧倒的な支持を得ており、ある調査ではホワイトカラー層向け番組として全米2位にランクインし、大ヒット作『アンディ・グリフィス・ショー』を上回る人気を誇っていました。

視聴率の推移(ニールセン・レーティング)

シーズン別視聴率ランキング
シーズン 放送期間 エピソード数 全米順位
シーズン1 1965-1966 31 #52
シーズン2 1966-1967 33 #14
シーズン3 1967-1968 30 #8
シーズン4 1968-1969 30 #8
シーズン5 1969-1970 31 #14
シーズン6 1970-1971 28 #24
シーズン7 1971-1972 28 #36
シーズン8 1972-1973 28 #49
シーズン9 1973-1974 25 #42

夏期代替番組と「ゴールドディガーズ

ディーンの不在期間を埋めるために制作された夏期代替番組も、後のテレビ界に大きな影響を与えました。初期の番組から派生した「ローワン&マーティン」の試みは、後に伝説的なコメディ番組『Laugh-In』へと発展しました。

また、1968年には1930年代のスタイルを再現した『ディーン・マーティン・プレゼンツ・ゴールドディガーズ』を制作。コーラスガール集団「ゴールドディガーズ」を起用し、ポール・リンデなどのコメディアンが出演したこのシリーズは大きな成功を収め、メンバーはナイトクラブでのライブ活動も展開しました。

後世への影響と権利を巡る騒動

番組終了後の1974年からは、最終シーズンで始まった「セレブリティ・ロースト」が独立した特番として10年間にわたり放送されました。また、2000年代に入るとDVDコレクションが発売されましたが、NBCユニバーサルと制作側の間で著作権を巡る法廷争いとなり、一時販売が停止されるという騒動もありました。最終的には和解し、Time-Life Videoなどからベスト盤がリリースされています。

奇妙なエピソードとして、UFO宗教の指導者ビリー・マイヤーが、本番組の「ゴールドディガーズ」の出演シーンをスクリーンショットし、「地球人に似た宇宙人の写真である」と偽って提示していたことが後に判明したという事件もあります。

Frequently Asked Questions

ディーン・マーティンが番組で演じていたキャラクターは?

彼は「酔いどれで仕事嫌いなプレイボーイ」というキャラクターを演じていました。常にグラスを手に持ち、ゆるい雰囲気で進行していましたが、これは計算されたパフォーマンスであり、実際にはリンゴジュースを飲んでいたことが知られています。

番組の撮影場所はどこでしたか?

カリフォルニア州バーバンクにあるNBCスタジオの「スタジオ4」で撮影されました。このスタジオは、フランク・シナトラの特番やエルヴィス・プレスリーの「カムバック・スペシャル」の撮影にも使用された歴史的な場所です。

「セレブリティ・ロースト」とはどのような番組ですか?

本番組の最終シーズンから派生した特番で、特定の有名人をゲストに招き、親愛の情を込めて辛辣なジョークで「焼き上げる(ローストする)」という形式のコメディショーです。その後10年間にわたりNBCで放送されました。

番組の視聴率はどのような傾向にありましたか?

シーズン3と4で全米8位というピークを迎えました。特にホワイトカラーの層から絶大な支持を得ており、当時のエリート層にとっての定番番組となっていました。

DVDなどのホームメディアで視聴することは可能ですか?

はい。過去にGuthy-Renker社やTime-Life Video社からベスト盤などのDVDセットがリリースされています。権利関係の争いもありましたが、現在は一部のコレクションが流通しています。

References

  1. "The TV Ratings Guide: 1965-66 TV Ratings".
  2. "The TV Ratings Guide: 1971-72 Ratings History".
  3. "The TV Ratings Guide: 1972-73 TV Ratings".
  4. "The TV Ratings Guide: 1973-74 TV Ratings History".
  5. "CTVA US Anthology - "Ford Startime" (Hubbell Robinson/NBC)(1959-60)". ctva.biz. Retrieved February 3, 2023.
  6. Kelly, Richard. The Andy Griffith Show (John F. Blair, 1981).  .
  7. Lee Hale with Richard D. Neely, Backstage at the Dean Martin Show, Taylor Publishing Company, 2000. ISBN 0-87833-170-0.
  8. Classic Hollywood: Dean Martin does TV his way, , May 24, 2010.
  9. Hal Erickson, "E! True Hollywood Story:" The Weird World of Sid & Marty Krofft.
  10. TVLEGENDS (February 5, 2013), Sid and Marty Krofft on "The Dean Martin Show" – EMMYTVLEGENDS.ORG, retrieved May 14, 2017