多くのファンタジーRPGにおいて、ドラゴンは強力な敵や物語の障壁として描かれます。しかし、Council of Wyrms(カウンシル・オブ・ワームズ)というボックスセットは、その常識を覆します。ここではプレイヤー自身がドラゴンとなり、種族としての誇りと生存をかけた物語を紡ぐことができるため、非常にユニークな体験を提供します。

Key Facts

  • プレイヤーキャラクター: ドラゴン、ハーフドラゴン、およびドラゴンの従者がプレイ可能。
  • 舞台: 全ての主要な気候帯を含む孤立した島々「イオの血の諸島(Io's Blood Isles)」。
  • 政治体制:ドラゴン評議会」による緩やかな民主主義的な統治。
  • 神話的背景: ドラゴン神イオの犠牲と、人間という共通の敵による強制的な団結の歴史。
  • ゲームシステム: ドラゴンの色(種類)が種族やクラスの役割を兼ね、専門技能やキットで個性を出す仕組み。

世界観と舞台:イオの血の諸島

物語の舞台となるのは、広大な海に囲まれ、外界から完全に切り離された「イオの血の諸島」です。この地にはあらゆる気候帯が存在し、多様な環境が広がっています。本来、この島々に人間は住んでおらず、たまに現れる人間は、名声を求めるドラゴン・スレイヤー(ドラゴン殺し)であることがほとんどです。

この特異な世界では、ドラゴンの色がキャラクターの基礎的な能力や役割を決定します。さらに、「詠唱(Chanting)」や「略奪(Looting)」、「宗教(Religion)」といった専門技能を習得させたり、「ドラゴン・メイジ」や「ドラゴン・プリースト」、「ドラゴン・サイオニスト」といったキャラクターキットを適用することで、個別の役割を構築できます。また、ポリモーフ(姿変え)したドラゴンと亜人間との間に生まれた「ハーフドラゴン」という選択肢もあり、多様なキャラクター作成が可能です。

神話と歴史:血塗られた平和への道

この諸島の成り立ちは、ドラゴン神イオの悲劇的な慈愛に由来します。かつて激しい内戦に明け暮れていた子供たち(ドラゴン)を嘆いたイオは、「血が流れるなら、私の血を流そう」と自らの腹を裂き、その神聖な血を海に注ぎました。凝固した血は島々となり、ドラゴンたちが平和に暮らすための聖域となったのです。

しかし、ドラゴンたちはすぐに再び争い始めました。そこでイオは、共通の敵を作ることで彼らを団結させるという過酷な策に出ます。イオは人間に自らのアバター(権現)を送り、ドラゴンの弱点と殺害する方法を伝授し、大艦隊を率いて島々を襲撃させたのです。

絶滅の危機に瀕したドラゴンたちは、生き残るために初めて手を取り合い、協力して人間を撃退しました。しかし、外敵がいなくなると彼らは再び内紛を繰り返します。激怒したイオは、最後の手として3匹の代表的なドラゴン(クロマティック、ジェム、メタリックの各種)に異なるビジョンを見せました。

  • ジェム・ドラゴン: 対話によって紛争を解決する「評議会」の夢。
  • クロマティック・ドラゴン: 力による決着をつける「闘技場」の夢。
  • メタリック・ドラゴン: 全ての卵が共に育ち、同胞として意識し合う「孵化場」の夢。

これら3匹のリーダーが対話を重ねた結果、最終的に「ドラゴン評議会(Council of Wyrms)」が設立され、ようやく真の平和が訪れたとされています。

統治システムと社会構造

現在の諸島では、緩やかな民主主義に基づいた統治が行われています。評議会では、ワーム・レベル(高位)のドラゴンを持つ各クラン(氏族)に投票権が与えられ、種族全体の福祉や重要な決定事項について議論されます。管理者は中立的な立場であり、票が同数になった場合にのみ決定権を持つという仕組みです。

Council of Wyrms 設定概要
項目 詳細内容
プレイ可能種族 ドラゴン、ハーフドラゴン、ドラゴンの従者
主要舞台 イオの血の諸島(Io's Blood Isles)
政治形態 クラン単位の投票制(ドラゴン評議会)
キャラクター構成 色(種族/クラス)+専門技能+キャラクターキット
構成書籍 基本ルール、一族・氏族史、アドベンチャーモジュール

Frequently Asked Questions

プレイヤーはどのようなキャラクターを作成できますか?

主にドラゴンを操作しますが、ポリモーフしたドラゴンと亜人間の間に生まれたハーフドラゴンや、彼らに仕える従者キャラクターとしてプレイすることも可能です。

ドラゴンの能力はどうやって決定しますか?

ドラゴンの「色」が種族とクラスの役割を兼ねています。そこに個別の専門技能や、メイジやプリーストといった特定のキットを組み合わせることでカスタマイズします。

「イオの血の諸島」とはどのような場所ですか?

ドラゴン神イオの血から形成された島々で、あらゆる気候帯を含んでいます。周囲を巨大な海に囲まれているため、外界から隔離された独立した世界となっています。

ドラゴン評議会ではどのように意思決定が行われますか?

ワーム・レベルのドラゴンを擁するクランが投票権を持ち、民主的に決定します。管理者は通常は投票せず、可否が同数となった際のタイブレーク役を務めます。

なぜ人間がこの世界に登場するのですか?

かつて神イオが、内紛を止めるための「共通の敵」として人間を送り込んだためです。現在、島にやってくる人間は主にドラゴンを狩る冒険者たちです。