The lift span bridge over the Murray River to Koondrook, Victoria
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バーハムマレー川沿いに息づく歴史と自然の町

🗓 2026年8月8日

オーストラリア、ニューサウスウェールズ州の西端、リバーリナ地区に位置するバーハム(Barham)は、豊かな自然と深い歴史が交差する静かな町です。州都シドニーから南西に約823km、メルボルンから北西に約303kmという場所にあり、州境を流れるマレー川のほとりに佇んでいます。対岸にあるビクトリア州のクンドロック(Koondrook)とは密接な関係にあり、地理的な境界を越えた文化的な結びつきが強い地域です。

主要な事実(Key Facts)

  • 所在地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州 リバーリナ地区
  • 人口:1,134人(2021年 UCL統計)
  • 主要産業:農業(灌漑農業)、林業
  • 象徴的な建造物:1904年建設のバーハム橋(リフトスパン橋)
  • 特産品:米、柑橘類、牛肉、乳製品、クルミ、オリーブなど

先住民の記憶と入植の歴史

ヨーロッパ人の入植以前から、この地はバラババラバ(Barababaraba)の人々の生活圏でした。彼らは狩猟や漁業、農耕を行いながら、独自の領土権を持つクラン(氏族)ごとに移動生活を送っていました。現在でも、私有地や森林地帯には、彼らが使用した調理用の盛り土や、樹皮を剥ぎ取った跡がある「スカーツリー」、貝塚などの遺構が残されており、当時の生活様式を今に伝えています。

白人による入植は1843年、エドワード・グリーンが妻の旧姓にちなんで名付けた「バーハム・ステーション」を設立したことから始まりました。その後、ビクトリア州のゴールドラッシュ末期には、マレー川の南岸に家畜を放牧するスクアッター(不法占拠者)が集まりました。1877年頃からは、広大な土地を持つスクアッターと、小規模な農地を求めるセレクター(選定者)との間で土地を巡る対立が繰り広げられた歴史があります。

町を象徴するインフラと遺産

バーハムの発展に決定的な役割を果たしたのが、1904年に開通したバーハム橋です。この橋は、当時の公共事業局のアーネスト・デバーグによって設計され、ジョン・モナシュが指揮するモナシュ&アンダーソン社によって建設されました。最大の特徴は、中央部分を吊り上げることができる「リフトスパン」構造であることです。これにより、道路交通を確保しつつ、当時の主要輸送手段であったパドルステアマー(外輪船)の通行を可能にしました。

かつては2人の作業員が車輪を回して重りで操作していましたが、1997年に電動化されました。現在でも時折リフト機能が作動し、マレー川に架かる最古の橋の一つとして、地域の重要な歴史的遺産となっています。

The lift span bridge over the Murray River to Koondrook, Victoria

また、町の中には1904年築のロイヤルホテルや1912年築の国立銀行ビルなど、建築学的価値のある歴史的建造物が点在しています。

林業と農業の発展

1870年代から、この地域に自生するリバーレッドガム(学名:Eucalyptus camaldulensis)の伐採が始まりました。特に川対岸のクンドロックは林業の中心地として急速に発展し、ここで造られた船やパドルステアマーは地域の輸送を支えました。1914年に造られた「メルボルン号」などは、現在も観光用として運行されており、地域の誇りとなっています。

林業に加え、灌漑設備を活かした高度な農業が地域の経済を支えています。米や柑橘類、穀物、乳製品、そしてクルミやオリーブといった多様な作物が生産されており、肥沃な土地を最大限に活用した産業構造となっています。

現代のバーハムと地域文化

現在のバーハムは、農業と林業を主軸としたコミュニティです。興味深い点として、ニューサウスウェールズ州にありながら、文化的には隣接するビクトリア州の影響を強く受けています。住民の多くはビクトリア州の新聞を読み、テレビ番組を視聴しています。また、スポーツ面ではオーストラリアンフットボールが絶大な人気を誇り、対岸のクンドロックと合同チームを組み、セントラルマレー・フットボールリーグに参戦しています。

また、世界的に有名なサイクリストであるマイケル・ロジャースの出身地としても知られています。

バーハムの基本データまとめ
項目 詳細内容
地理的座標 南緯 35°37′36″ / 東経 144°07′41″
標高 73 m
郵便番号 2732
主要言語 英語(家庭内使用率 89.9%)
主要宗教 アングリカン、無宗教、カトリック

Frequently Asked Questions

バーハム橋にはどのような特徴がありますか?

1904年に建設されたリフトスパン橋で、中央部分を上昇させてパドルステアマーなどの船を通すことができる構造になっています。マレー川に架かる最も古い橋の一つであり、現在は歴史的遺産として登録されています。

この地域の主要な産業は何ですか?

主に灌漑を利用した農業(米、柑橘類、乳製品、牛肉など)と、リバーレッドガムを用いた林業が中心です。かつては大規模な製材所もありましたが、環境変化に伴い産業構造が変化しています。

バーハムの文化的な特徴はありますか?

ニューサウスウェールズ州に位置していますが、生活圏やメディア、スポーツ(オーストラリアンフットボール)などを通じて、隣接するビクトリア州と非常に強い文化的結びつきを持っています。

先住民の歴史についてどのような痕跡が残っていますか?

バラババラバの人々が残した調理用の盛り土や、樹皮を剥いだ跡があるスカーツリー、貝塚などの遺物が、森林地帯や私有地の中で今も見つかっています。

バーハム近辺で有名な人物はいますか?

オーストラリアの著名なサイクリストであるマイケル・ロジャースがこの町で生まれました。

References

  1. Travelmate Archived 24 March 2007 at the
  2. (28 June 2022). "Barham (urban centre and locality)". Australian Census 2021. Edit this at Wikidata
  3. (27 June 2017). "Barham-Koondrook (Barham Part) (Urban Centre/Locality)". 2016 Census QuickStats. Retrieved 17 March 2018. Edit this at Wikidata
  4. T.R.McConnell, History of Barham (1951)
  5. Phoenix Auctions History, Post Office List, retrieved 26 January 2021
  6. "Barham Bridge over Murray River". . . H01456. Retrieved 18 May 2018. Text is licensed by State of New South Wales (Department of Planning and Environment) under CC BY 4.0 licence.
  7. Full Points Footy, Koondrook-Barham, archived from the original on 20 November 2008, retrieved 25 July 2008
  8. Golf Select, Barham, retrieved 11 May 2009