The apsides refer to the farthest (2) and nearest (3) points reached by an orbiting planetary body (2 and 3) with respect to a primary, or host, body (1)
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アプシス近点遠点近日点遠日点

近点と遠点(アプシス):天体軌道の極値とそのメカニズム

🗓 2026年8月11日

宇宙を漂う惑星や衛星、彗星などの天体は、完全な円ではなく、わずかに歪んだ楕円を描いて主星の周りを回っています。この楕円軌道において、主星に最も近づく点と最も遠ざかる点が存在します。天文学では、これら軌道上の極値点をアプシス(Apsis)と呼びます。アプシスを理解することは、惑星の公転速度の変化や、地球の季節に影響を与える要因を紐解く鍵となります。

アプシスを結ぶ直線は「アプシス線(Line of Apsides)」または軌道の長軸と呼ばれ、天体が軌道上のどの位置にいるかを定義する重要な基準となります。

The apsides refer to the farthest (2) and nearest (3) points reached by an orbiting planetary body (2 and 3) with respect to a primary, or host, body (1)

Key Facts

  • アプシスとは、軌道上の最短距離(近点)と最長距離(遠点)の総称である。
  • ニュートンの運動法則に基づき、周期的な軌道は基本的に楕円となる。
  • 主星の種類によって、近点・遠点の呼び名が使い分けられる(例:太陽なら近日点・遠日点)。
  • 近点では軌道速度が最大となり、遠点では最小となる。
  • 地球の近日点と遠日のタイミングは、月などの影響や歳差運動により変動する。

軌道の幾何学と物理的特性

天体力学において、2つの天体が互いに引き合う系では、両者は共通の重心(バリセンター)を中心に回転します。例えば地球と月の重心は、地球の中心から表面までの距離の約75%という、地球内部に位置しています。衛星のように質量が極めて小さい場合、軌道パラメータは主星の質量にほぼ依存します。

The two-body system of interacting elliptic orbits: The smaller, satellite body (blue) orbits the primary body (yellow); both are in elliptic orbits around their common center of mass (or barycenter), (red +). ∗Periapsis and apoapsis as distances: the smallest and largest distances between the orbiter and its host body.

楕円軌道における近点(Periapsis)と遠点(Apoapsis)は、単なる距離の差だけでなく、速度の変化を伴います。天体が近点に近づくほど加速し、遠点に向かうほど減速します。この速度変化と距離の関係は、軌道の「離心率(Eccentricity)」によって決まり、離心率が大きいほど、近点と遠点の距離の差は顕著になります。

Keplerian orbital elements: point G, the nearest point of approach of an orbiting body, is the pericenter (also periapsis) of an orbit; point H, the farthest point of the orbiting body, is the apocenter (also apoapsis) of the orbit; and the red line between them is the line of apsides.

主星別の呼称一覧

アプシスは、どの天体の周りを回っているかによって、接尾辞を変えて呼び分けられます。これにより、どの天体系の話をしているかが明確になります。

天体別の近点・遠点の呼称
主星(ホスト天体) 近点(最短) 遠点(最長) 語源・由来
太陽 近日点 (Perihelion) 遠日点 (Aphelion) Helios(ギリシャ語:太陽)
地球 近地点 (Perigee) 遠地点 (Apogee) Gaia(ギリシャ語:地球)
近月点 (Perilune) 遠月点 (Apolune) Luna(ラテン語:月)
火星 近火点 (Periareion) 遠火点 (Apareion) Ares(ギリシャ語:火星)
木星 近木点 (Perijove) 遠木点 (Apojove) Jove/Zeus(ローマ・ギリシャ神話)
ブラックホール ペリボスロン等 アポボスロン等 Bothron(ギリシャ語:穴)

地球の近日点と遠日点:季節への影響

地球は太陽の周りを楕円軌道で公転しており、21世紀においては通常1月初旬に近日点(約1億4710万km)を迎え、7月初旬に遠日点(約1億5209万km)に達します。この距離の変動により、遠日点では近日点時に比べて太陽放射エネルギーが約93.55%に減少します。

Diagram of a body's direct orbit around the Sun with its nearest (perihelion) and farthest (aphelion) points

重要なのは、この距離の差が季節の直接的な原因ではないということです。季節は地球の自転軸が公転面に対して約23.4度傾いているために起こります。実際、北半球が夏を迎えるのは太陽から最も遠い「遠日点」の時期と重なっています。北半球の夏が南半球より平均して2.3℃ほど暖かいのは、距離ではなく、比熱の小さい陸地面積が北半球に多いためです。

ただし、距離は間接的に影響を与えます。ケプラーの法則により、遠日点付近では公転速度が遅くなるため、北半球の夏(夏至から秋分まで)は南半球の夏よりも数日長く(約93日 vs 89日)なります。

高度な軌道解析と観測の課題

天文学者が天体の軌道を算出する際、「エポック(基準時刻)」の選択が重要になります。2体問題の単純な解では、基準時刻が近点通過時に近いほど精度が高まります。例えば、ヘール・ボップ彗星やエリスのような遠方の天体では、エポックの選択次第で算出される近点通過日に数日の誤差が生じます。

特に太陽から80AU以上離れた太陽系外縁天体(TNOs)の観測は困難を極めます。これらの天体は移動速度が極めて遅いため、短期間の観測データでは軌道決定の不確実性が増大します。ある天体(2015 TH 367)では、わずか1年の観測データに基づいた計算の結果、近点到達日の予測誤差がプラスマイナス77.3年という、人生ひとつ分に匹敵するほどの大きな幅を持つ事例もありました。

Frequently Asked Questions

近日点にいるとき、地球は暑くなるのですか?

いいえ、そうではありません。地球が太陽に最も近づく近日点は1月頃であり、北半球では冬にあたります。季節を決定するのは太陽との距離ではなく、地軸の傾きによる日射量の変化です。

近点と遠点では、天体の速度はどう変わりますか?

天体は近点に近づくほど加速し、速度が最大になります。逆に、遠点に向かうにつれて減速し、遠点で速度が最小になります。これは角運動量保存の法則に基づいています。

アプシス線とは具体的に何を指しますか?

楕円軌道において、最短距離となる近点と最長距離となる遠点を結ぶ直線(長軸)のことです。この線は軌道の方向性を定義する重要な指標となります。

なぜ主星によって呼び方が違うのですか?

天文学的な混乱を避けるためです。例えば「近地点」と言えば地球周回軌道のことだと即座に判断でき、「近日点」と言えば太陽周回軌道のことだと分かります。接尾辞を変えることで、どの天体系の議論であるかを明確にしています。

離心率が0の場合、アプシスはどうなりますか?

離心率が0の軌道は完全な円になります。この場合、すべての点が等距離となるため、特定の近点や遠点は存在せず、アプシスという概念は適用されません。

References

  1. Difference is defined as 1 perihelion distance aphelion distance {\textstyle 1-{\frac {\text{perihelion distance}}{\text{aphelion distance}}}}
  2. Insolation difference is defined as 1 ( perihelion distance aphelion distance ) 2 {\textstyle 1-\left({\frac {\text{perihelion distance}}{\text{aphelion distance}}}\right)^{2}}

📸 フォトギャラリー

The apsides refer to the farthest (2) and nearest (3) points reached by an orbiting planetary body (2 and 3) with respect to a primary, or host, body (1)
The two-body system of interacting elliptic orbits: The smaller, satellite body (blue) orbits the primary body (yellow); both are in elliptic orbits around their common center of mass (or barycenter), (red +). ∗Periapsis and apoapsis as distances: the smallest and largest distances between the orbiter and its host body.
Keplerian orbital elements: point G, the nearest point of approach of an orbiting body, is the pericenter (also periapsis) of an orbit; point H, the farthest point of the orbiting body, is the apocenter (also apoapsis) of the orbit; and the red line between them is the line of apsides.
Diagram of a body's direct orbit around the Sun with its nearest (perihelion) and farthest (aphelion) points